幻のネイティブトラウトを求めて
サクラマス解禁から、早くもひと月が経過しようとしている。この間、当然通ってはいるのだが、結果に恵まれてはいない。
サクラマスという、ある意味では特殊?な魚を相手にしている以上、絶対数も少なく、気の遠くなる釣りだということもわかっているが・・・
サクラマスをはじめとする鮭類(遡上魚)には遡上するタイミングがあり、そのタイミングが最近はなく、その時がきたらすぐに出動する予定だ。
さて、今回は富山の大自然が育んだ手つかずの渓谷を紹介しよう。
今回選んだ河川は、まず、漁業権の設定がなく、放流が全くないという場所だ。
おのずと狙いが完全に稀少なネイティブトラウトというわけだ。
ネイティブとは簡単に言うと、自然界で生まれ、大自然の中で生き抜いてきた魚のことだ。
放流があればある程度の展開は楽しめるが、ネイティブトラウトともなると、半端ない神経で危険を回避することなから、ルアーをくわえさせるどころか、ポイント探しにも一苦労する。
普段、あの岩の影にはいるだろう・・で、実際に喰ってくることは多いが、ネイティブの場合、おいしいポイントを見つけても、ついていないことが多い。
そのようなダメなこともあり、リスクは高いが、少しでも皆さんに知ってもらえるように、過酷な釣りに行ってきました。
入る河川は、富山県内の2河川。片貝川、常願寺川である。
1日で2河川は厳しいが、効率よく、美しい1本に出会いたいので。
まず、片貝川。
今まで入ったことがないところまで来たことに自分でも驚いた。
やはり奥だけに川というより、もはや沢・・である。
ルアーを投げるどころではない。しかし、なんとか開けた、パット見た目パラダイスのようなエリアを発見。
しかし、全くの無反応がつづく。
手を変え品を変えで、ヒット!なんとか1本を釣ることができた。
本当に素晴らしい。
あまりの綺麗さに見とれてしまう魚体だ。
その後何も起こらず、常願寺に移動。
ここでは、まず渓谷の美しさに感動する。
そして川のエメラルドグリーンでさらに感動。
常願寺では魚に会えなかったが、最高の1日となった。
使用ルアーは基本的にハンドメイドのミノーだが、常願寺の深みでは巨大岩魚と尺ヤマメを意識してサクラマスタックルで挑んだ。
スミス、チェリーブラッド 70DEEPは激流でも、落ち込みの泡を避けてその下を思い通りに通過させられ、キレの鋭さを利用してのトゥイッチにも素晴らしい動きの持ち主である。
渓流でロングリップ。
今までの常識が変わるかもしれない。
もし、渓流で釣りをされる場合、獣には十分気をつけていただきたいのと、水位の変動には常に意識を持って安全にお願いしたい。
自然が育んだ稀少なトラウトたち。ゴミなども必ず持ち帰っていただきたい。
Information釣行データ
釣行日2013年4月23日
釣行場所片貝川・常願時川渓谷
ロッドスミス トラウティンスピンインターボロン86 MMT
リールダイワ カルディア2508R
ルアーハンドメイド6センチミノー&スミスチェリーブラッド70DEEP
ラインバークレイ ファイヤーライン 16lb
釣り人紙谷 博宗