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釣り竿(ロッド)に求められる『ガイド』の重要性

今回のテーマは、「釣り竿(ロッド)の最重要パーツ『ガイド』について」です。

出典:富士工業株式会社
このページの記事・目次
  • フレームの種類と素材
  • リングの種類と素材
  • ガイドのセッティングで、竿の性能が変わる
  • 結論ガイド選びで迷ったら
釣り竿(ロッド)は、ブランクス・グリップ(リールシート)・ガイドなどのパーツから出来ています。
ブランクスは、竿幹部分で、素材は、カーボン・グラス・ボロンなど、いくつか種類があり、それぞれに特徴があります。

今回は、ラインを通す『ガイド』部分の話なので、ブランクスについては、また別の時に書きたいと思います。
さて、『ガイド』ですが、釣り竿を購入するときに装着されているガイドについて、よく調べてから竿を買購入したことはありますか?

大手メーカーが販売している、すごく高価なハイエンドモデルの釣り竿を購入するのであれば、ガイドの心配は、たぶん要らないと思いますが、お手頃価格のロッドの場合、どんなガイドがセッティングされているかを、よく確かめてから購入することをおすすめします。
装着されているガイドのセッティングで、「釣果が変わるかもしれない」と言えば、大げさかもしれませんが、実際に釣りをするうえで、使われているガイドでのアドバンテージは、大きいと思います。
何が違うのか?その理由から書いていこうと思います。

フレームの種類と素材

ガイドフレームには、プラスティック・(鉄)スチール・真鍮・ステンレス・チタン・カーボンなどが使われています。
プラスティック素材のガイドは、もうほとんど見かけませんが、低価格の竿であれば、ステンレス素材か真鍮素材のガイドフレームが採用されています。
上級モデルの竿に使われている、高価なチタン素材フレームとカーボン素材フレームは、耐腐食性に優れています。
つまり、お手入れが楽ということです。(サビないわけではない)

出典:富士工業株式会社
ハイテンシルチタンや純チタンがサビにくいことが解ります。

ガイドフレームの比重と硬度

チタンはステンレスより軽い素材です。
カーボンはさらに軽い素材です。
現状、チタンが高価な素材ですが、純チタンは、ステンレスよりも硬度が劣るため、軽くてサビにくい純チタンの特徴を残して強靭性を加えた合金、ハイテンシルチタンという素材が出来上がりました。
軽く硬度があるのですから、ガイドフレームには最適な素材です。
軽さは、ステンレスに比べハイテンシルチタン63%、純チタンは57%の軽さで、強度はステンレスの4倍の強さ(ハイテンシルチタン)なのです。
ただ、デメリットがあるとすれば、値段が高いこと。

それを差し引いてもハイテンシルチタンフレームは、軽さ・強度・耐腐食性など魅力的なガイドフレームです。

こんな完璧に見えるハイテンシルチタンフレームガイドですが、その硬さ・価格の高さゆえにロッドによっては、あえてステンレスと使い分けているものもあります。
ステンレスフレームは、チタンより粘りがあり、強度面では優れているので、エントリーモデルから上位機種まで多くの竿に採用されています。
竿を購入する際には、ステンレスフレームかチタンフレームのガイドが使われている物を選ぶのが正解だと思います。

最後にダイワのAGS(エアガイドシステム)ガイドを紹介します。
フレーム素材は、カーボンです。
チタンガイドよりも軽く、チタンより剛性が高い。

出典:GLOBERIDE DAIWA
これまで最強とされていたチタンより軽く硬いフレームとなります。
これにより最高の操作性と感度を得ることが出来ました。
これからのスタンダードになるかもしれません。
ダイワの竿に搭載されているので、こちらもおすすめです。

リングの種類と素材

リングの種類と素材について、ハードガイド、SIC、トルザイト、アルコナイトなどの種類があります。
リングについてはSICガイドを使用していれば問題ないかと思います。
SICとは、ケイ素(Si)と炭素(C)の化合物で、化学式がSICです。

SICリングの特徴

放熱性、ラインとガイドとの接点に生じた熱を一瞬で拡散しラインを守ります。
硬度、ステンレスの12倍の硬度で、ダイヤモンドに次ぐ硬さです。
軽量、ステンレスの1/3の軽さで、チタンフレームと合わせると抜群の軽さです。

最上級 TORZITE (トルザイト)ガイド

トルザイトガイドは、新開発のセラミックで出来ていて、SICリングと同等の耐摩耗性を備えながら、SICを上回る高強度で、薄く、軽い素材です。
もちろん竿の軽量化にもなるので、現段階では最強のリングと言えます。

ガイドのセッティングで、竿の性能が変わる

ニューガイドコンセプトでベストなガイドバランス
これは、富士工業株式会社のサイトで説明が詳しく載っていますが、ニューガイドコンセプトというロッドの性能をガイドによって最大限に引き出すための考え方です。
富士工業株式会社HPはこちら
簡単に言えば、釣りの一連の流れ、投げる(キャスト)、探る(アクション)、合わせる(フッキング)、やりとり(ファイティング)、とり込む(ランディング)の5つの動作をよりスムーズに行えるロッドが性能の良いロッドということ。
この一連の動作に対して、ベストなガイドバランスセッティングをすることをニューガイドコンセプトと言います。
実際安価な竿には、ガイドのバランスが悪かったり、ガイド自体の個数が少なく竿がキレイに曲がらなかったり、逆にガイドが多すぎて重くバランスが悪かったりということもよく見られます。
長さのわりにガイド個数が少ない竿などは購入する際によく確かめて購入しましょう。

結論ガイド選びで迷ったら

長々と書いてきましたが、結局竿選びにおいて、ガイドがどれだけ重要ということが書きたかったので、それが伝わっていたら幸いです。
結論、ステンレスフレームのSICガイドかチタンフレームのSICなら間違いないと思います。
PEラインを使用する場合は、ハードガイドだと熱でラインが切れたり、ガイド自体に傷(溝)ができたりするので、SICリングのガイドを使いましょう。

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